東大VTuber愛好会のブログ

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にじさんじ関連コンテンツ一挙レビュー 11月分(1)

 はじめまして。会員のにわとりです。
 今月はバーチャルライバープロジェクト「にじさんじ」関連の書籍やらディスクやらが沢山届きました。具体的には

  • 画集『NIJISANJI Illustrations vol.1』
  • カバーソングアルバム『Prismatic Colors』
  • Rain Drops 2ndミニアルバム『オントロジー

の3つです。この記事ではこれら3つを一挙にレビューしていきます。

※この記事は、2020年12月9日時点での情報に基づいています。

 

画集「NIJISANJI Illustrations vol.1」


 画集「NIJISANJI Illustrations vol.1」は、これまでにじさんじが「イベント」「グッズ」「ボイス」「雑誌」などのリリースに際して出してきたイラストを一挙に集め、220ページ超の冊子にまとめたものです。

 

表紙

 

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いい表紙だね~

 表紙に選ばれたライバーが月ノ美兎とリゼ・ヘルエスタであることにまず感服せざるを得ません。
 プロジェクト始動時からにじさんじを支えてきた委員長はまずマストでしょうが、2019年にデビューして大きな飛躍を遂げた皇女が堂々と表紙を飾っているのが最高。周知のとおり皇女は委員長に憧れてにじさんじへの参加を志したわけです。ですから、この2人が並ぶ構図からは、ファンが望み、タレントがそうあろうとする「にじさんじ像」のようなものが今後も連綿と受け継がれていくのだ、というメッセージも感じ取れます。
 それから、委員長の髪が顔近くから先にかけて虹色をなしている*1の、こういう細かい仕掛け、ニクいですよね……。

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裏表紙とセットで1枚絵になっています


 こんな感じで、表紙のイラスト1枚*2をとっても割とそこそこのオタク怪文書ができあがってしまいます。
 中身を順々に鑑賞していったときの僕はこんな感じの感情を何百回も繰り返していたわけですが、それをここで全て再現してしまっては記事が破裂してしまうので、ここでは悩みに悩み抜いて選んだイラストを3点ほど紹介します。


SitR東京公演キービジュアル

 まずはイベント系イラストからこの1枚。


 さっきの表紙といい、このキービジュアルといい、完全に推しがバレそうですが、このイラストはぜひともオススメしておきたいです。存在するはずだったZeep東京公演、出るはずだった5人のライバーたち、彼らの最初の舞台を成功させるために必死で動いていた無数の人々に思いを馳せずにはいられなくなります。このキービジュアルはそうした人々の熱い思いの結実なのかもしれません。

 


にじさんじクリスマスグッズ2019メインビジュアル

 続いて、グッズ系のビジュアルからこちら。


 こういう「大集合~!」って感じのイラスト、すごく好きです。特に、全員がカメラ目線になっているわけじゃなく、各々が好きなことをしているところを切り取っているイラストですね。このイラストに関しては、「紅ズワイガニ」「LvEx」の2人組、そして「SMC組」「ぶるーず」の3人組というデビュー同期を全員登場させておきながら、安直に”同期てぇてぇ”をさせずに新たな関係を構築していこうとする野心的なところが、何より「いいな…!!」と思わせてくれる魅力です。


マンスリーボイス2020年5月分メインビジュアル

 最後にボイスに付随するイラストからこの1枚。


 戌亥とこ本人もさることながら、背景の描きこみや光の入れ方がとんでもなくリアリスティック。山奥にひっそりと立つ寂れた喫茶店のイメージが脳内に浮かび、環境音が聞こえてくるかのような「説得力」があります。イラストを描いた経験は全くありませんが、それでもこの絵の繊細さに驚かされました。と思ったら左端にケルベロス肉球があったりして、遊び心も感じられる1枚です。

 ……ここまで極めて簡単に「NIJISANJI Illustrations vol.1」をレビューしてきました。
 さて、ここまで見てきた通り、この画集に掲載されているのは既にネットメディアや他の出版物で掲載されたものであり、わざわざ画集を買わなくてもいつでも見に行けるイラストです。だからわざわざ画集など買う意味がない――そう思う人もいるでしょう。
 実際自分もその1人だったのですが、紙の画集を買って間近で見たことで、スマートフォンの小さな画面でなんとなく眺めていた「あの絵」が、初めて魅力的に思えてくることが多々ありました。その意味で、僕はこの画集を買って大正解だったと思っています。


カバーソングアルバム「Prismatic Colors」

 にじさんじオフィシャルストアで購入すると、13曲収録の本編CDのほかになんと特典CDが付いてきます。

 この記事では、この2枚の中から「特にこれは聴いてくれ…マジで…」と思った曲を選んでレビューしていきます。いわゆる「歌が上手いライバー」として名が通っているわけではないライバーの曲が中心になります。

 

カバーアルバム本編ディスク

 ジャケットイラストはこれ。望月けい先生です。よすぎ。

 

 収録曲は以下の通り(いちから公式サイトより)。

M1「残酷な天使のテーゼ」(早瀬走)
M2「ジレンマ」(メリッサ・キンレンカ
M3「シリョクケンサ」(葉加瀬冬雪)
M4「カサブタ」(シェリン・バーガンディ)
M5「ラストダンス」(剣持刀也)
M6「Gimme×Gimme」(ドーラ)
M7「世界は恋に落ちている」(星川サラ)
M8「再会」(卯月コウ)
M9「ゆずれない願い」(レヴィ・エリファ)
M10「太陽系デスコ」(アンジュ・カトリーナ
M11「Hand in Hand」(リゼ・ヘルエスタ)
M12「名前のない怪物」(戌亥とこ)
M13「My Dearest」(町田ちま)

 

 全ての曲が少しずつ聴けるクロスフェード動画はこちら。

 

 M11はYouTubeでフル視聴できます。MVもバリ可愛いのでぜひぜひ。

 

M3「シリョクケンサ」(葉加瀬冬雪)

 正直、このカバーアルバムで僕が一番楽しみにしていたトラックでした。期待を大幅に上回ってくるクオリティです。曲と歌声とのマッチングがダンチ。

 実は結構歌枠もやっていたり。デビューから1年半ほど経っていますが歌配信はだいたい月1回ペースです(歌枠プレイリスト)。歌動画はオリ曲「潜光」やコラボを含め11本(歌動画プレイリスト)。

 彼女の歌声の特徴を一言で言い表すとしたら「透明感」に尽きるのですが、これがどんな曲にでも合う。マジで。今回このアルバムで初めて葉加瀬の曲を聴いたという人に薦めたいのがこの動画。

 こんな感じの少し切なげのある曲では、少し影のある歌い方に惹かれます。

 実は葉加瀬、にじさんじでデビューする前から一人のにじさんじオタクとして「カバーアルバムを出してほしい!」と強く思っていたそうなんです。叶ってよかったね…ありがとう…これからもあると良いなぁ…と言いたいですね。

 

M4「カサブタ」(シェリン・バーガンディ)

 声がいいね~w(情報量ほぼなし)。真面目なコメントをしておくと、「カサブタ」はロック調のアニソン。歌詞の一音一音をはっきり歌い上げていくのでメッセージをダイレクトに伝わります。そしてシェリン風に言えば「すごく高音」の曲ですが、聴いていて気持ちいいくらい高音が出ていました。すごい。

 本人は芸人面しています*3が、実は歌が上手いライバー筆頭です。歌も上手いし笑わせるのも上手いしナレーションも上手いしサムネも上手い。あとは依頼人が来るだけの名探偵。

 歌配信はほとんどありませんが、動画がいくつか。有名なのはものすごく伸びてる「フィクサー」なんですが、他にもTwitterで地味にソロの歌を上げていたりします。

  個人的なオススメはこの「乙女解剖」。これもやはり丁寧な歌い方がすごく好きです。

 

M10「太陽系デスコ」(アンジュ・カトリーナ

 どうせさんばか贔屓でしょうと思ったそこのあなた、正解です(推し)。

 ソロの歌は実はかなりレア。歌枠も歌動画も少ないのでまさに隠れ歌うまライバーという感じです*4VTuberの歌ではお馴染みの王道のナユタン星人選曲。これがやっぱりいい。キャッチーでエモいラブソング。

 そこにアンジュのハスキーな歌声がとっても合う。かっこいい。雑談で1枠に必ずド下ネタぶっこんでく人とはとても思えない。

 ちなみにアンジュ、前述の全国ツアー東京公演が中止になっている関係でリアイベもライブもまだなんですよね。ライブで歌ってるとこ、現地でめちゃくちゃ見たいな~…現地で見たかったな…(戌亥ソロライブ落選勢)。

 さておき、アンジュのソロ歌のオススメです。これもぜひ。唐突にTwitterに上げるもんだからビックリしました。「うざったいんだ」のところの気持ちの入れ方めっちゃ好き。

 

特典ディスク

 こちらのディスクは4トラック収録。それも複数人曲です。

 収録曲は以下の通り(いちから公式サイトより)。

M1「ぼなぺてぃーと♡S」(葉加瀬冬雪、星川サラ、リゼ・ヘルエスタ)
M2「oblivious」(戌亥とこ、町田ちま、メリッサ・キンレンカ
M3「檄!帝国華撃団」(アンジュ・カトリーナ、ドーラ、早瀬走、レヴィ・エリファ)
M4「女々しくて」(卯月コウ、剣持刀也、シェリン・バーガンディ)

 

 全ての曲が少しずつ聴けるクロスフェード動画はこちら。

 

M4「女々しくて」(卯月コウ、剣持刀也、シェリン・バーガンディ)

 特典ディスクもかなり曲選びに迷ったんですが…やっぱりこの曲でしょう! 元気な男子組の元気なカバーです。正直この組み合わせは意外だったんですが、かなりいい感じにハマってビックリしました。また次の歌も出してほしいな~。

 上のクロスフェード動画で公開されているのは1サビだけですが、2サビ後の間奏では何かが起こります!

 ちなみにこちらの曲、近々3DでのMV公開予定とのこと!(あれ、もしかしてコレってコウ3D決定ですか…ですよね! ヤバい!)

 

……別に回し者でもなんでもありませんが、本当にこのアルバムは買いです。ライバーの歌が楽しめるのはもちろんのこと、オタクのスタンダードナンバーをバッチリ押さえられるというのもめちゃくちゃ推しポイント。ぜひ特典ディスクもセットで買ってほしいです。

 

Rain Drops 2ndミニアルバム『オントロジー

 筆が盛り上がってきたところでいよいよRain Dropsに突入!…したいのですが、下書きをしていたところ相当な分量になってしまいそうなので、オントロジーのレビューはまた次回にします。既に全曲聴いたんですが、本当にすごいミニアルバムでした。なるべく早くクソデカ感想投げたいですね。

 お読みいただきありがとうございました。にわとりでした。

*1:にじさんじ」というプロジェクトの名前、バーチャルYouTuberにまつわるものの名称にしてはありふれたものかもしれませんが、やっぱり天才的なネーミングだなぁとつくづく思います。虹ってあらゆる色の光を持ちながら、一本の線としてまとまっているんですよね…。名前が付けられた当時からは考えられないほど「名が体を表している」状態と言えるのではないでしょうか。

*2:ちなみにこのイラスト、画集の一番最後の絵として見開きで見られるように掲載されています。配慮非常にたすかる。

*3:クソザコパワポ芸したり、音割れ芸したり、でろーんとバチバチプロレスしたり、最近はパチンコの看板でパだけ壊して多くのライバーをキャッキャッさせたり

*4:おまけに自分のチャンネルに唯一上がっているのはどう考えてもネタソングのこちら